音楽家の面白い話>ピアノが弾けなかった作曲家・テレマン
ピアノの演奏と集中力について書きましたので、
少し余談ですが、ピアノが弾けなかった作曲家について、
書いてみたいと思います。
音楽家がピアノが弾けない。
そんな話は、今の世の中では考えられない事ですが、
昔は、珍しい事では、なかったようです。
まずは、18世紀のバロック時代に活躍したテレマンという作曲家です。
ドイツの作曲家で、バッハやヘンデルと同じ時代の人です。
テレマンは、当時は、バッハより人気があり、
1722年、ライプツィヒの聖トマス教会の楽長クーナウが亡くなった時、
ライプツィヒ市当局はまずテレマンをスカウトしようとして断られ、
仕方なくバッハを招いた、という逸話も残っています。
12歳でオペラを作曲し、85年の生涯の中で、
オペラ、協奏曲、管弦楽、受難曲、教会カンタータなど
1000曲をこえる膨大な作品を残しています。
作品の予約販売という方法で成功を収めたほか商才もあり、
裕福な人生を送りました。
そのテレマンですが、
彼の父親は宣教師でしたが、彼が音楽活動をするのを禁じたため、
隠れて、独学で作曲の勉強をしたそうです。
チェンバロだけ2週間先生についてならったそうですが、辞めた理由は、
めんどくさかったからだとか。
それでも、作曲は出来、音楽家としてやっていけたのですからすごいですね。