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音楽家の面白い話>悲しみのモーツァルトソナタ

ピアノソナタ第8番イ短調K.310


モーツァルトの曲で私が好きな曲は
長調より短調のものが多いです。
短調の曲の方が特別な時にかかれ、
意味ぶかい気がします。

ピアノソナタ第8番イ短調K.310
もそのひとつです。
この曲は、1778年パリで作曲されました。
この時、モーツァルトは、7月に母を亡くし、深い悲しみに満ちています。

そんな時に書かれた、このソナタは、
強い悲しみが、あふれ、時には、怒りとなり、
たたきつけるようなフォルティッシモの表現は、
陽気な曲が、先行しているモーツァルトにしては、
珍しい一曲になっています。

アルフレート・アインシュタインは、
「このソナタには社交性がない。」
イ短調は、モーツァルトにとって、絶望の調である。
と「モーツァルト語録」の中で、述べています。

それだけ、母に対する愛と悲しみが
深かったことを、知ることが出来る一曲です。
同年のホ短調バイオリンソナタにも
同じような傾向が見られます。

アルフレート・アインシュタインは
アルベルト・アインシュタインの従兄弟
といわれていますが、定かではありません。

<モーツァルト ピアノソナタ K.310>

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