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音楽家の面白い話>ピアノをまったく弾けなかったベルリオーズ

ピアノが弾けなかった作曲家について、
エピソードを書いてみたいと思います。

昔の音楽家の中には、ピアノが弾けない人も、
珍しくなかったようです。
弾けないと言っても、程度の差は、色々ありますが、
ベルリオーズという作曲家は、まったくピアノが弾けなかったそうです。
というか、弾ける環境ではなかった。
彼が生まれた、フランス南部イゼール県のラ・コート=サンタンドレ
という街は田舎街で、ピアノがある家が一軒もなかったのです。
あるのはフラジョレットという笛と、フルートとギーターと太鼓だけだったといいます。
音楽好きで、フラジョレットをうるさく吹くので、
父親は閉口しフルートを買い与えたといいます。

フラジョレットは、今でいう縦笛です。
ベルリオーズは、医者である父親の家業を継ぐため、医科大学に入りますが、
音楽への思いを断ち切れず、パリ音楽院へ入りなおします。
そこで、作曲を学び、
標題音楽という新しいスタイルを作りました。
しかし、作曲活動の影には、いつも女性への屈折した想いがあり
有名な「幻想交響曲」は女優ハリエットスミスソンへの片思いが、
「レリオ」は美人ピアニストマリーモークとの破恋から生まれています。

想いが激しすぎるあまり、破局となった後
モーク母子を殺害を考えるなど、精神的に大丈夫か。
という、面のある作曲家です。

ベルリオーズが作曲家になった後、家にピアノはあったようですが、それは時々
和音をあさえてみるだけのものだったといいます。
結局、ピアノは弾けなかったのです。
それでも、「幻想交響曲」など、名曲を残したのですから、
すごい作曲家です。

<幻想交響曲>



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